こちらの記事では、業務委託ドライバーとして働く上で知っておきたい「手取り」について紹介していきます。手取りとは何を指すのか、また手取り額に影響してくる経費や保険料、税金に関する内容や手取り額を増やすためにできることをまとめました。

業務委託ドライバーの収入構造

ここでは、業務委託ドライバーの収入に関することをまとめています。手取り額に影響する経費や税金、保険料についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

業務委託ドライバーの手取りの考え方

ドライバーとして働く中で、例えば軽貨物ドライバーの場合の働き方は下記の3種類があります。

• 社員：運送会社と直接雇用契約を締結して働く方法
• 業務委託：業務委託契約を締結して働く方法
• フリーランス：個人で開業して、運送会社の枠にとらわれずに自由に仕事を請け負いながら働く方法

軽貨物ドライバーとして働く上では、「委託」または「フリーランス」として働くケースが多いといえます。この2種類の場合、手取り給与は運送により得られた売上そのものとなるわけではない、という点はあらかじめ頭に入れておくことが大切です。実際には、「売上」から運送会社に支払っているロイヤリティ、運送マッチングサイトに対して支払う仲介手数料などを除いた金額が、手元に残る「手取り」となります。そのため、配送業務で得た報酬がそのまま収入になるわけではありません。

そのほか、経費としてかかってくる金額や保険、税金なども考慮に入れておくことが大切です。

考慮しておくべき支出

上記の通り、業務委託やフリーランスのドライバーとして働く場合には、経費・保険料・税金の3種類の支出について検討し、無駄がないかを確認することが必要となってきます。それでは、それぞれの支出について詳しく見ていきます。

経費

経費として計上できる項目にはさまざまなものがあります。例えば下記のような項目が挙げられます。

• ガソリン代
• 車検代
• 仲介手数料
• 駐車場代（自宅を営業所とする場合は不要な場合も）
• 営業所の賃料（自宅を営業所とする場合は不要も）
• 通信料　など

上記の通り、自宅を営業所として使用する場合には駐車場や営業所の賃料などは不要となるなど、人によって経費として発生する項目は異なると考えられます。また、電気代や通信費などは家事按分によって適正な割合を経費として計上します。その他、直接契約が可能な荷主を探すことによって委託手数料を削減できる場合もあります。

保険料

自動車に関する保険などが含まれます。具体的な項目としては下記のようなものが挙げられます。

• 自賠責保険
• 任意保険
• 火災保険
• 運送業者貨物賠償責任保険
• 健康保険 など

車を運転する以上自賠責保険はかかってきますし、任意保険にも加入します。また、個人事業主としてドライバーの仕事をする場合には、事業用の車にかかってくる自動車保険は全てが経費になる可能性が高いといえます。さらに、営業所の火災保険料についても、一部または全てを経費として計上できると考えられます。

その他、国民健康保険や生命保険で支払った保険料については経費にできませんが、確定申告を行う際に所得控除できます。

税金

個人事業主として仕事をする場合には、毎年確定申告を行い、下記の税金を納めることが必要となります。

• 所得税
• 住民税
• 個人事業税
• 軽自動車税
• 消費税　など

上記のうち、消費税は適格請求書発行事業者登録を行っている場合に支払います。ただし、確定申告の際に青色申告を行う、社会保険料控除を活用するなどのように、さまざまな対策によって支払う税金の額を減らせれば、手取り額を増やすことにもつながります。

業務委託ドライバーの平均手取り額はどれくらい？

例えば軽貨物ドライバーの場合には、手取り相場は、およそ20〜50万円ほどといわれています。例えば、大手の運送会社との委託契約ができれば収入が大きくなると期待できます。しかしフリーランスとしてECサイトなどの運送に対応していくのみ、となると収入がそこまで伸びない可能性もあるといったように、どのような会社の仕事を請け負うかによって収入が大きく変わってきます。

また、単発の案件を請け負っていく場合については、1つの荷物あたりの報酬や配送指定時間、配達を行うエリアなどによっても手取りが変わってきますし、月にどれくらいの日数稼動するかによっても変動してきます。

手取りを増やすためにできること

業務委託ドライバーとして働くにあたっては、手取りをできる限り増やしたい、と考える人も多くいるのではないでしょうか。手取りを増やすために考えられる方法としては、「効率の良い配達を心がける」、「条件の良い荷主を探す」などの方法が考えられます。

効率の良い配達を心がける

業務委託ドライバーが手取りを増やしたいと考えた時、効率の良い配達を行うことが必要です。そのためには、あらかじめ配達するエリアを調査して効率の良いルートを組み立てることによって時間のロスを防げるとともに、燃料費の節約にもなります。

配達ルートの他にも、時間帯による交通量の違いについて考え、渋滞を避けるように配達を行うことによってスムーズに仕事を進められますし、荷物をどう積み込むかも効率化につながるポイント。

このように効率的に配達を行うにはさまざまな工夫が行えます。そうなると短い時間でより多くの荷物を配達できるため、手取りを増やせます。

条件の良い荷主を探す

委託手数料やロイヤリティの金額は、それぞれの荷主によって異なります。この点から、より良い条件での契約が可能な荷主を探すことも手取りを増やすには大切なポイントです。また、単発の配送となる荷主より、定期的に配送依頼が発生する企業との契約ができれば安定収入につながりますし、高い単価の荷物を扱う荷主を見つける、といったことも手取りアップにつなげる方法のひとつです。

また、荷主を探す際には、それぞれの案件だけで会社を選ぶのではなく、会社の方針に共感ができるか、将来的なキャリアを見据えた選択をすることがおすすめです。

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